コエンザイム010が脂溶性ってどういうこと?

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脂溶性のコエンザイムQ10はビタミン?

ビタミン類は脂溶性と水溶性の2種類に分けられます。性質の違いとして水溶性は水に溶けやすく、脂溶性は水に溶けにくいという大きな特徴があります。コエンザイムQ10も脂溶性の物質なのですが、ビタミン類に分類されることを知っている方は少ないのではないでしょうか?

一般に「コエンザイムQ10」という名称でサプリメントとして販売されています。そのため特別な物質と認識されている方もいるでしょう。ところがコエンザイムQ10は、数種類あるビタミンQというビタミン類の1つなのです。

このビタミンQは脂溶性のビタミン類ですが、正式なビタミンではありません。ビタミンと認めるには「人間の生理機能や代謝に必要な微量な有機物」という定義に当てはまる必要があります。もう一つ条件があり「体内で合成できないか、必要量を体内で量産できない物質」である必要があるのです。

コエンザイムQ10をはじめとするビタミンQは、身体にとって重要な働きをする物質ですので定義に当てはまります。ですが、体内で合成できるので条件からは外れてしまいます。 ではどうしてビタミン類に分類されるのかというと、ビタミンQは「ビタミンと似たような働き」をするからです。そのため必須ビタミンではないものの身体機能を補う効果があると認められて、ビタミンの仲間として扱われています。

ビタミンQの1つであるコエンザイムQ10は、不足したからといってすぐに健康被害を及ぼす物質ではありません。ですが、健康意識や美容への関心が高い現代人、特に女性の方は是非摂取したいビタミン類です。コエンザイムQ10を効果的に補うために、脂溶性という特性を念頭にいれておきましょう。

脂溶性のコエンザイムQ10は吸収率が悪い?

健康や美容のために補いたいコエンザイムQ10ですが、大量摂取したからといってそれだけ効果が見込めるわけではありません。その理由は、コエンザイムQ10が脂溶性であることが影響しています。

脂溶性のコエンザイムQ10には、水に溶けにくいという特性があります。サプリメントから摂取しても10%しか吸収されず、残りは体外へ排出されてしまいます。厚生労働省が定めるコエンザイムQ10の1日の摂取量は30㎎です。数字だけを見ると簡単にクリアできそうな量ですが、食事で摂取しようとすると相当な量を食べなければいけないのです。

コエンザイムQ10含有量の多いイワシを例に見てみましょう。イワシ100g当たりに6.4㎎のコエンザイムQ10が含まれています。イワシ1匹は約50gですので、30㎎を摂取するには毎日イワシを10匹食べなくてはいけません。仮にこれだけの量を食べたとしても、全て吸収されるわけではないのです。

このように脂溶性の特性が弊害となり、水に溶けやすい水溶性の物質と比べて効率良く吸収できません。ところがコエンザイムQ10は「脂溶性」といわれるように、油に溶けやすい特性があります。これをうまく利用すれば、吸収率を高めることができるのです。

コエンザイムQ10は先ほど例に挙げたイワシの他、豚肉や牛肉にも多く含まれています。これらの食材を油と一緒に調理して、効率良くコエンザイムQ10を摂取しましょう。

脂溶性であるコエンザイムQ10と過剰摂取

脂溶性の物質を摂取する際、気をつける点があります。それは過剰摂取です。水溶性であれば水に溶けやすく、過剰に摂取した分は次第に尿として排出されます。ところが脂溶性は水に溶けにくいという性質上、体内に長時間留まりやすいのです。

食品から摂取し過ぎた脂質は体脂肪となり蓄積されていきます。脂溶性のビタミンは体脂肪へと変化することはありません。ですが、摂りすぎると脂質と同じように体内に蓄積していきます。すると過剰症を引き起こし、身体に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。極端にいえば、美容や健康のために摂取したつもりが毒になってしまうのです。

水溶性は数時間で排出されるのに比べ、脂溶性は体外へ排出されるまで数日かかる場合があります。どんな栄養にも適正量があり、その量を超えると過剰摂取になってしまいます。定められた量を守り、過剰症を起こさないよう気をつけなければいけません。

とはいえ、コエンザイムQ10に関しては過剰摂取等による健康被害は確認されていません。 厚生労働省の発表では、コエンザイムQ10の1日の摂取目安量は300㎎以下までは安全としています。日本国内で販売されているコエンザイムQ10サプリメントの多くは、1日の推奨量を30~60㎎と定めています。厚生労働省と数値が違うのは各社独自の基準を設けているためです。

コエンザイムQ10は元々体内で作らています。そのため、本来は安全に美容や健康な身体維持のために作用します。また過剰症等の報告のない安全な物質ですが、脂溶性であることを忘れてはいけません。必要以上に体内に取り込まれた場合、体調によっては思わぬ副作用を起こさないとも限りません。サプリメントを摂取する場合300㎎はあくまで目安として、各メーカーが推奨する量を服用しましょう。

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